赤ちゃんが胎内で作りだすミクロ単位の細さの髪の毛先で
一生に一度の神秘的な芸術品を製作しませんか?
豊橋筆の源泉は、文化元年(1804年)に吉田藩(豊橋)学問所の御用筆匠から下級武士の間に自分で筆を作る方法が教えられ、勤勉で倹約精神旺盛な三河人気質にあいまって、その後、それらの武士の副業として筆作りがさかんになった。
それも豊橋地方は北部は山岳地帯で狸やいたちの棲息が多く、原料の入手が容易だったのと明治に入り教育の普及とともに筆の需要が著しく増加し改良に改良をかさね独特の妙技と熱意研究された技術が子弟達に相継がれ、すぐれた筆匠が数多く生まれ、当時の有名画家渡辺小華にも愛用評価され、ますますその真価を認められました。
名声は全国的に伝わり現在でも書家、画家の諸先生の推薦を受け一般にも豊橋筆の愛好家が増えつづき、昭和51年12月に伝統工芸品産業として通産大臣の指定を受け、良質筆として生産高は全国上位をしめています。
1:原毛より毛丈の長短、毛先の良否を元に命毛、喉毛、腰毛と選び分けます。
2:綿毛を抜きとり布で固く包み数時間煮沸し毛の癖と脂を取ります。
3:毛を乾燥させた後、金櫛を用いてそろえながら綿毛を完全に抜き取ります。
4:毛筋を伸ばすと同時に脂を浮かせる作業として灰をまぶし、熱と重量を加え火のしを行います。
5:毛揉みと称し米の籾殻を焼いた灰に用いて脂を抜きながら、墨の吸収を良くするために揉み上げます。
6:命毛、喉毛、腰毛と別々に金櫛で丹念にすき、毛先を揃え寸切りを言う長さをきめ毛先を切ります。
7:先き出し造りと称し硝子板の上に毛先を揃えておき、毛先のない毛を取り去り喉毛と命毛を混ぜ合わせます。
8:同様の造り方で出来た腰毛と混ぜ合わせ金櫛ですきながら型を用いて試し作りをします。
9:試し造りで出来た穂を形、調子を見ながら悪い部分を整えます。
10:上毛がけは化粧毛と言われ、うすく引き伸ばして出来上がった芯に巻きつけ乾燥させます。
11:尾締めは乾燥させた穂の根元を麻糸で両端をきつく引いて焼きコテで焼き固く締めつけ固めます。
12:軸と穂先をつける作業で現在では接着剤を用い固定させます。
13:仕上げとして穂全体に糊をつけ糸を用いて感触と経験で余分な糊を取り形を整えます。
14:出来上がった穂先を天日乾燥で2日~3日程度乾燥させます。
15:軸に三角刀等で赤ちゃんの生年月日、氏名等を彫り上げて完成いたします。
16:上質な化粧箱に納め、箱に彫刻をして誕生記念筆の出来上がりです。